林業イコール森林というのは理解ができても、実際に林業の取り組みについて深く知ることはないかと思います。
そこで今回は、私達の生活にも深く関わる林業の取り組みについてご紹介したいと思います。
森林の伐採だけが仕事ではなく、次世代のことまでしっかり考えた業界について少しでも興味を持っていただけると幸いです。
林業の取り組み
林業の取り組みの大部分は森林の伐採になります。放置することにより、よい木材が育たないことや、大雨による土砂災害の問題などにつながるからです。
林業では森林から木材を切り出す仕事を主に行っています。
林業で加工された木材は、住宅、家具などに利用されます。
ちなみに、住宅でも家具でも解体された木材はリサイクル資源となったり、バイオマスエネルギーとして再利用されています。
この取り組みもあまり知られてはいません。
二酸化炭素の排出量を減らすことを林業に携わる者たちは考えています。
林業と他の事業の取り組みについて
林業は他の事業とも取り組みを加速させています。
そのひとつが、木を使った家づくりです。いわゆる住宅事業とも林業は密接距離にあります。
最近になって見聞きすることも増えていますが、地産地消が目的です。
国内の木材を利用してほしいため、住宅事業との取り組みに着手しています。
輸入木材のほうが確かにコストダウンできます。
しかし、エネルギー消費によるCO2の問題もあります。現時点で衰退している林業を支えるのも住宅事業になります。
国産木材を使って森林を守る
林業の役割となるのは、森林を守ることです。
今は、外国産の木材の価格が安く、国内の木材自給率も落ち込んでいます。
間伐をして加工しても使われないなら意味がありません。
それなら伐採せずに放置するしかなくなります。
そうなると維持管理がされない森林が増えてしまい、様々な問題が生じます。
先に挙げたように雨水を地中に貯めてくれる役割があり、洪水や渇水を抑えて根が土砂崩れを防いでくれます。
これはきちんと管理されているから防げることです。自然を守るだけでなく、私達の生活も守ることに繋がっています。
環境も改善させる
林業が衰退しないように、住宅事業をはじめ、様々な事業が国内の木材を利用しています。
建築資材として利用することにより、調湿効果、断熱効果、さらに心理面での癒し効果といったメリットがあります。
これらの性質を利用して、様々な場所に木材を使うことで私達の生活する環境を改善する取り組みにも結びつきます。
建物や製品に木材を利用することにより、「ぬくもりが感じられる」「気持ちが落ち着く」という作用が働きます。
木材の性質ですが、他にも
・消臭効果
・癒やし効果
・調湿性
・防火性
などが挙げられています。
様々な企業の取り組み
林業を衰退させることは自然環境破壊につながるため、社会全体で森林活動への関心が高まっています。
森林・木材利用に取り組む企業も増えているといいます。
森林を整備することにより森林を探検したり、アスレチックを作り出して子供達の身体づくりに役立てたりもしています。また、山村地域に貢献することも期待されています。
いかがだったでしょう。
林業はたんに森林を守るだけの仕事をしているワケではないことが少しでも理解できたのではないでしょうか。
ちなみに、世界規模でいえばオリンピック会場にも国産の木材がふんだんに使われていました。
このように事業を超えて、日本の森林を守り、利用して、私達は豊かな暮らしができているようです。一人ひとりの意識改革も必要になってくるのでなないでしょうか。